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ラインケア研修ってなに?離職率低下や職場環境改善につながる!?
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近年、職場におけるメンタルヘルスケアの重要性がより注目されるようになってきました。

メンタルヘルスケアの方法の一つにラインケア研修があります。

ラインケア研修は「そもそも何か」や「どんな効果があるのか」疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。

本記事では、ラインケア研修に関して徹底的に解説いたします。

はじめに

新卒採用の3年以内の離職率は30%

参照:厚生労働省

新卒採用の3年以内の離職率は約30%と、せっかく採用しても人材が定着しないことに

お困りの企業担当者様は多くいらっしゃるかと思います。さらに、転職が以前よりも当たり前になり、優秀な人材が他社に流れてしまうなど、人材の確保は年々難しくなっています。

また、労働人口は40年後、現在よりも4割減少すると予測されています。少子高齢化が加速する日本で、

労働者の確保がさらに難しくなることが想定されます。

参照:みずほ総合研究所

離職対策には人間関係に関する対策が必要

離職の原因として、「平成30年若年者雇用実態調査の概況」によると、「人間関係がよくなかった」が26.9%を占めています。また、「労働者調査」では、労働者の半数以上が「仕事や職業生活に強いストレスがある」と回答していることから、働きやすい職場環境には人間関係に関する対策が必要なことが分かります。

参照:労働者調査

従業員の離職を防ぐためには、職場のメンタルヘルスケアが非常に重要です。

職場のメンタルヘルスケアの方法の一つにメンタルヘルス研修があります。そのなかで、職場環境の改善に効果があるとされるラインケア研修についてご紹介いたします。

ラインケア研修ってなに?

まず、ラインケアとは、課長・部長などの職責にある管理監督者(=ライン)が主体となり、従業員の健康管理に取り組むメンタルヘルス対策です。

たとえば、メンタル不調の部下の相談に対応したり休職後の職場復帰を支援したりと、メンタル不調を未然に防ぐために日頃から部下と良質なコミュニケーション取るなど、職場環境を改善していくのがラインケアです。

いざ管理監督者になり、部下に対してラインケアを実施しなければならない状況で、何をすればわからないという新任の管理職の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

また、職場内の管理監督者のラインケアについて知識が不足しており、ラインケアが行われていない場合もあるかと思います。

ラインケア研修は、ラインケアを行うために必要な知識を管理監督者に周知・教育を行うことを目的としています。

ラインケア研修と安全配慮義務

安全配慮義務とは労働契約法第5条(労働者の安全への配慮)で「使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。」と規定されます。

つまり、「安全配慮義務」とは、労働者と雇用主(使用者)の間の契約において、雇用主が労働者の生命や身体の安全を守るために十分な配慮をする法律上の義務です。雇用主は、労働者が仕事をする際に安全な環境を提供し、必要な措置を講じる責任があるとされています。

部長・課長等の管理監督者には、使用者である事業主から、労働者である従業員に対して、指揮・命令を行うための権限が委譲されています。この権限に基づいて、管理監督者には部下である従業員の健康を配慮する役割も求められています

安全配慮義務の観点からも、管理監督者がラインケアを適切に実施するための教育や周知が必要であることが分かります。

ラインケア研修の対象者

ラインケア研修はどこまでの範囲で実施するのが効果的なのでしょうか。

まず、部長課長等が管理監督者に該当いたします。事業主から管理監督者には、業務を遂行するための指揮・命令を行う権利が譲渡されています。また、同時に部下の従業員の健康を配慮する役割も求められています。

ラインケア研修を実施する際には、部長や課長など部下の評価や指揮命令を行い業務を行う従業員を対象にします。ただ、部長や課長に限らず範囲を広げて研修を実施することでより職場環境改善に効果的な場合もあります。

参照:こころの耳(厚生労働省)

ラインケア研修の6つのメリット

ラインケア研修を実施することで、会社にどんなメリットがあるのでしょうか。

  1. ①問題の早期発見と対処ができる
  2. ラインケア研修は、健康やメンタルヘルスが悪化する前に、発見し対処する知識を学ぶため、上司や同僚が従業員のメンタルヘルスに対して敏感になり、早期に問題を発見し、適切なサポートができるようにする助けとなります。これにより、従業員の健康状態が悪化し退職や休職になってしまう前に対処できる可能性が高まります。退職者や休職者が出てしまうと、会社としても、業務が滞ってしまったり他の人にさらなる負荷がかかってしまいます。また、症状が悪化した状態から回復するには時間を多く要してしまいます。事前に発見し状態が悪くなる前にサポートする組織体制の構築は、企業にとって重要な課題です。
  1. ②心理的安全性の醸成
  2. ラインケア研修は、チーム全体のメンバーが互いに理解し、助け合う文化を育むのに役立ちます。適切なコミュニケーションスキルを習得し、心理的安全性を醸成することで、チームの連帯感が向上し、組織内での協力が増加します。
  1. ③組織の評判と採用力の向上
  2. メンタルヘルスケアへの取り組みは、従業員にとって魅力的な職場環境を提供する一方で、組織の評判を向上させ、優秀な人材の獲得と維持に寄与します。組織がメンタルヘルスに配慮しているという印象は、求職者や顧客にとって魅力的です。
  1. ④法的コンプライアンスの確保
  2. 企業には、従業員の健康を配慮する安全配慮義務があります。ラインケア研修を実施することで、これらの法的要求を遵守し、法的リスクを軽減できます。
  1. ⑤生産性の向上
  2. メンタルヘルスの向上は、生産性の向上につながります。従業員がメンタルヘルスに気を配り、ストレスを軽減できるようになれば、仕事の効率と品質が向上し、組織全体の生産性が向上します。
  1. ⑥従業員のメンタルヘルスの向上
  2. ラインケア研修は、従業員が自己管理やストレスの対処方法を学び、メンタルヘルスを向上させるのに役立ちます。これにより、ストレスや不安を軽減し、組織内での生産性や満足度を向上させることが期待されます。

まとめ

本記事では、ラインケア研修について、解説いたしましたがいかがだったでしょうか。

離職率低下職場環境改善に取り組みたいと考えている企業様にとって、ラインケア研修は非常に有効な手段です。研修実施にあたっては、こころの耳(厚生労働省)を活用し自社で実施する方法や、外部の研修会社に委託し実施する方法もあります。自社の課題や状況に応じて適切な実施方法を検討する必要があります。

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